王室典範
公布 泰永06年07月15日
施行 泰永06年08月29日
プライバシー保護のため、人の姓名は「(姓 名)」に置き換えた。
関連法令には、次のものがある。
朕は、王室に欠かせない典範が国民の同意を得て定まったことを深く喜ぶ。
朕は、王室典範制定法に基づき、ここに王室典範を公布する。
御 名 御 璽
泰永六年七月十五日
大侍官 正爵 (姓 名)
イ典範
王室典範
目次
第一章 王位継承(第一条-第五条)
第二章 王族(第六条-第三十条)
第三章 敬称(第三十一条)
第四章 尊号及び王嗣号(第三十二条-第三十五条)
第五章 御料地及び御料施設(第三十六条-第四十条)
第六章 摂政(第四十一条・第四十二条)
第七章 王籍離脱(第四十三条-第四十八条)
第八章 王籍復帰(第四十九条・第五十条)
第九章 改元(第五十一条・第五十二条)
第十章 王命(第五十三条・第五十四条)
第十一章 王室裁判所(第五十五条-第六十条)
第十二章 改正(第六十一条)
附則
第一章 王位継承
(王位)
第一条 泰佑共和国の元首にして王室の家長たる国王の位を王位といい、王統に属する男子が憲法及びこの典範に基づいて継承する。
(王位継承)
第二条 王位は、王長子に伝える。
2 王長子のないときは、王長孫にこれを伝える。また、王長子及びその子孫が全くないときは、王次子及びその子孫にこれを伝える。以下、すべてこれに準ずる。
3 王子孫が全くないときは、王兄弟及びその子孫にこれを伝える。
4 王兄弟及びその子孫が全くないときは、王伯叔及びその子孫にこれを伝える。
5 王伯叔及びその子孫が全くないときは、それ以上で最近親の王族にこれを伝える。
6 王兄弟以上は、同等内においては、長を先とし、幼を後とする。
(王位継承の順序変更・権利の喪失・再取得)
第三条 王嗣の精神若しくは身体に不治の重篤がある又は重大な事故のあるときは、元老院の議により、この典範が定める順位にしたがい、王位継承の順序を変えることができる。
2 満八十歳を超えた王統に属する男子は、この典範の規定に拘わらず、王位継承の権利を喪失する。
3 無上王、太上王、高男至尊及び男至尊は、この典範の規定に拘わらず、王位継承の権利を喪失する。
4 満六十五歳を超えた王統に属する男子は、元老院の議により、王位継承の権利を喪失することができる。ただし、この発議は、権利を喪失すべき王族又はその妃が行わなければならない。
5 喪失した王位継承の権利は、元老院の議により、これを再び取得することができる。但し、第三項による権利の喪失は、この限りではない。
6 この条規によって王位継承の順序に変更又は王位継承の権利の喪失若しくは再取得があったときは、詔書をもって公布する。
(王位継承の実施)
第四条 国王が崩じたときは、王嗣が直ちに即位する。
2 国王が譲位又は廃位したときも前項に準ずる。
(大礼)
第五条 王位継承があったときは、大礼を行う。
第二章 王族
(王族)
第六条 王后、無上王、太王太后、太上王、王太后、高男至尊、高女至尊、男至尊、女至尊、親王、親王妃、内親王、近王、近王妃、内近王、縁王、縁王妃、内縁王、王子、王子妃及び王女を王族とする。
2 王族は、互いに協力し、国王を輔佐する義務を有する。
(王后)
第七条 国王の后は、王后とする。
(無上王)
第八条 先々代の国王は、無上王とする。
(太王太后)
第九条 無上王の后は、太王太后とする。
(太上王)
第十条 先代の国王は、太上王とする。
(王太后)
第十一条 太上王の后は、王太后とする。
(高男至尊)
第十二条 王位を継承したことのない国王の祖父は、高男至尊とする。
(高女至尊)
第十三条 高男至尊の后は、高女至尊とする。
(男至尊)
第十四条 王位を継承したことのない国王の父は、男至尊とする。
(女至尊)
第十五条 男至尊の后は、女至尊とする。
(親王)
第十六条 王男子及び王兄弟は、親王とする。
2 無上王及び太上王の王男子及び王兄弟も前項に準ずる。
(親王妃)
第十七条 親王の妃は、親王妃とする。
(内親王)
第十八条 王女子及び王姉妹は、内親王とする。
2 無上王及び太上王の王女子及び王姉妹も前項に準ずる。
(近王)
第十九条 親王の男子は、近王とする。
(近王妃)
第二十条 近王の妃は、近王妃とする。
(内近王)
第二十一条 親王の女子は、内近王とする。
(縁王)
第二十二条 近王の男子は、縁王とする。
(縁王妃)
第二十三条 縁王の妃は、縁王妃とする。
(内縁王)
第二十四条 近王の女子は、内縁王とする。
(王子)
第二十五条 縁王の男子は、王子とする。
2 王子の男子も前項に準ずる。
(王子妃)
第二十六条 王子の妃は、王子妃とする。
(王女)
第二十七条 縁王の女子は、王女とする。
2 王子の女子も前項に準ずる。
(身位の宣下)
第二十八条 親王、内親王、近王、内近王、縁王及び内縁王の身位は、宣下によらず称してはならない。
2 宣下を享ける前の男子は、この典範の規定によらず王子を称する。
3 宣下を享ける前の女子は、この典範の規定によらず王女を称する。
4 身位の宣下は、普通、成年日に行う。
(下位の身位を称すべき王族)
第二十九条 宮罰を受けた王族にあって、降位の罰を受けた王族は、この典範の規定によらず、下位の身位を称さなければならない。
(養子の禁止)
第三十条 国王及び王族は、養子をすることができない。
第三章 敬称
(敬称)
第三十一条 国王、王后、無上王、太王太后、太上王、王太后、高男至尊、高女至尊、男至尊及び女至尊の敬称は、陛下とする。
2 親王、親王妃、内親王、近王、近王妃、内近王、縁王、縁王妃及び内縁王の敬称は、殿下とする。
3 王子、王子妃及び王女の敬称は、邸下とする。
4 この条規の規定に拘わらず、王嗣及び王嗣妃の敬称は、殿下とする。
第四章 尊号及び王嗣号
(尊号)
第三十二条 国王、王后、無上王、太王太后、太上王、王太后、高男至尊、高女至尊、男至尊及び女至尊は、身位の称であると同時に尊号である。
(尊号の使用)
第三十三条 尊号は、宣下によらず称することができる。但し、尊号に変更のあったときは、詔書をもって公布する。
(王嗣号)
第三十四条 王嗣たる者は、次に掲げる各号に基づき、その名の前に王嗣号を附す。
一 王男子は、王太子と称する。
二 王男孫は、王太孫と称する。
三 王弟は、王太弟と称する。
四 王甥は、王太甥と称する。
五 王伯は、王太伯と称する。
六 王叔は、王太叔と称する。
2 前項に該当しない王嗣は、その王嗣号を勅命をもって臨時に定めることができる。
(王嗣号の使用)
第三十五条 王嗣号は、宣下によらず称してはならない。
第五章 御料地及び御料施設
(御料地)
第三十六条 王室の有する土地を御料地という。
(御料施設)
第三十七条 御料地にある施設を御料施設といい、近侍府が管理する。
2 前項に定める御料施設を御料王居所、御料王神所、御料牧場、御料公園、御料農園、御料山林、御料海浜及び御料会館に分類する。
(御料王居所)
第三十八条 御料王居所のうち、御料王神所が併設されているものは、宮殿という。
2 御料王居所のうち、御料王神所が併設されていないものは、離宮又は冷宮という。
(御料王神所)
第三十九条 御料王神所のうち、御料王居所が併設されているものは、臨神殿又は大神殿という。
2 御料王神所のうち、御料王居所が併設されていないものは、肇龗殿、煌神殿、神殿、王廟殿、奉安社、鎮魂社又は遥拝社という。
(城)
第四十条 宮殿及び大神殿並びにそれらに附随する御料施設を併せて、城という。
2 愚見州に設ける城を王城と、六要州に設ける城を帝城という。
第六章 摂政
(摂政)
第四十一条 摂政は、憲法の規定により立てる。
2 摂政を立てることは、元老院の決議による。
3 摂政を立てる必要がなくなりこれを廃するときも前項に準ずる。
(摂政の就任順序)
第四十二条 摂政は、次の順序により、成年に達した王族が就任する。
一 王嗣
二 親王
三 近王
四 縁王
五 王子
六 王后
七 王太后
八 太王太后
九 女至尊
十 高女至尊
十一 内親王
十二 内近王
十三 内縁王
十四 王女
2 前項第二号、第三号、第四号及び第五号においては、王位継承の順序に従う。又、同項第十一号、第十二号、第十三号及び第十四号においてもこれに準ずる。
第七章 王籍離脱
(王籍離脱)
第四十三条 王籍離脱は、この典範の規定及び宮罰により行われる。
(臣籍降嫁及び臣籍降下)
第四十四条 婚姻による王籍離脱を臣籍降嫁といい、それ以外による王籍離脱を臣籍降下という。
(王嗣の王籍離脱)
第四十五条 王嗣は、王籍離脱することができない。
(臣籍降嫁)
第四十六条 内親王、内近王、内縁王及び王女が王族以外と婚姻したときは、臣籍降嫁する。
(臣籍降下)
第四十七条 親王、近王、縁王及び王子は、その意により臣籍降下できる。この際、元老院の承認を要する。
2 前項の臣籍降下が行われたとき、その妃及び子孫は、同時に臣籍降下する。
3 親王妃、近王妃、縁王妃及び王子妃が離婚したときは、臣籍降下する。
4 前項の臣籍降下が行われたとき、その子孫も臣籍降下する。
(王子、王子妃及び王女の王籍離脱)
第四十八条 王子、王子妃及び王女は、満三十五歳で王籍離脱する。
2 前項の規定により王籍離脱した王子の子は、他の王族の猶子となることができる。
第八章 王籍復帰
(王籍復帰)
第四十九条 王籍離脱した者が再び王籍に入ることを王籍復帰という。
(王子、王子妃及び王女の王籍復帰)
第五十条 王籍離脱をした王子及び王女は、王位継承によって親王、内親王、近王、内近王、縁王又は内縁王の身位を称するべきとなったときは、勅許より王籍復帰する。
2 身位の宣下は、復帰日に行う。
3 王籍復帰した王子の配偶者は、同時にその妃となる。この宣下は、前項に準ずる。
第九章 改元
第五十一条 改元は、憲法の規定に基づく。
2 改元は、詔書をもって公布する。
(改元に関する規定)
第五十二条 改元に関する規定は、法律及び枢密院の内規において定めることができる。
第十章 王命
(王命)
第五十三条 この典範を補う命令を王命といい、国王が元老院の上奏により公布する。
2 王命は、この典範と一体である。
(王命の廃止)
第五十四条 王命は、法律をもって廃止することができる。但し、法律をもって王命を改正することはできない。
第十一章 王室裁判所
(王室裁判所)
第五十五条 元老院の下に王室裁判所を設置する。
2 王室において訴訟のあるとき及び王族が訴えられたときは、王室裁判所において裁判する。
(判官長)
第五十六条 王室裁判所の長たる判官長には、国王が就く。但し、国王は、判官長に名代を就かせることができる。
(判官)
第五十七条 王室裁判所において判官長を支え、裁判に関わる者を判官といい、この構成は、法律による。
(内事部及び外事部)
第五十八条 内事部及び外事部については、法律で定める。
(訴追の無効)
第五十九条 国王、摂政及び王嗣は、訴追されない。
(宮罰)
第六十条 王族が罪を犯したときは、王室裁判所において量刑し、法律により宮罰を下す。
第十二章 改正
(改正)
第六十一条 この典範の改正は、元老院が決定し、国王が公布する。
2 前項に定める元老院の決定は、全元老院議官の三分の二以上の賛成を要する。
附則
この典範は、王室典範制定法(泰永六年法律第五号)第二条に定める期日から施行する。
内閣総理大臣 仁爵 (姓 名)
大侍官 正爵 (姓 名)
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